1990年代を中心に名実ともに読売ジャイアンツを支えた桑田真澄氏。
口調や風貌がとても穏やかで一見、プロ野球選手らしくない面もあるのですが、野球に対する情熱や考え方には目を見張るものがあります。

旧態依然な風潮が強かった90年代の球界を、常識にとらわれない柔軟な思考で変えていこうという意識もみられました。今後のプロ野球界にとってなくてはならない人材ではないでしょうか。

今回は、そんな桑田真澄氏のプロフィールと人生哲学がみてとれる名言をご紹介いたします。

桑田真澄氏について

まずは、桑田真澄氏のプロフィールについて振り返ってみましょう。

1983年4月、PL学園高校に入学、１年生の夏から甲子園に出場します。同期の清原和博氏とともに「KKコンビ」と呼ばれているのはあまりにも有名です。

そして、驚きなのが甲子園出場回数です。現役時に出場可能な「1年生の夏」、「2年生の春・夏」、「3年生の春・夏」の計5回全てに出場しています。そのうち、1年生の夏と3年生の夏と2回全国制覇達成をはじめ、様々な記録を打ち立てることになります。

高校卒業後には、いわゆる「KKドラフト事件」があり世間を騒がせながらも1985年に、ジャイアンツへドラフト１位で入団をします。
そこからジャイアンツで20年、メジャーリーグで1年プレーし多くの名シーンをファンに魅せてくれました。
いわゆる「10.8決戦」や1995年のトミージョン手術からの復帰などは記憶に残っているファンも多いことでしょう。

特選！私が選ぶ「桑田真澄氏の3大名言」

「昔のことは振り返らない。今を精一杯生きる。それが一番いいんじゃないですか」

この名言に似たような言葉は、仏教の開祖ブッダなど多くの偉人が残してきています。

過去を悔やんでもしょうがない。未来を気にして不安や期待しても意味がない。

ではどうすればいいのか。それは「今この瞬間だけ」を集中して生きる。これに尽きるのではないでしょうか。

余計なことは考えず、今何をするべきなのかを念頭におき行動をする。そうすると、自分でも驚くほど集中していたりします。そして思いのほか良い結果が出ていたりします。桑田氏はそれを繰り返し行い、「自信」をつけていったのではないでしょうか。

「一年間だけではダメです。一生です。僕は一生のスケジュールを立てています。」

社会人1年目に「3年、5年先の自分が何をやっているか書き出しなさい」と言われた経験がある方もいることでしょう。
たかだか3年先の自分ですら想像できなかったりします。それは先の自分を想像し、それに向けて努力が出来ていないからだと思います。

一生のスケジュールを立てているからこそ、今、努力するべきことがみえてくる。一生のスケジュールを立てるということは、ビジョンを持つということです。桑田氏は死ぬまでの人生ビジョンを考えており、それに対しての努力を怠らない姿勢がこの名言から読み取れるように感じます。

「僕が野球界で初めてウエイトトレーニングを取り入れたとき、周りはなんていいました？なんて馬鹿なことをしているんだ。水泳を始めたときもそうです。肩を冷やすなんて馬鹿な真似を、と。でも、今はどうです。まるっきり反対のことを誰もがやっている。正しいことなんて誰にもわからないんですよ」

かなり長い名言ですが、要約すると『常識を疑うことが大事』ということを桑田氏は言いたいのだと思います。現代において、常識や倫理は5年10年単位で簡単に書き換わります。

10年前に常識であったことが非常識になる世の中です。名言にある「肩を冷やす」という行為は野球界でいえば、とてもわかりやすい事例といえます。

外野の意見を鵜呑みにすることなく合理的に物事を考え実践していく。その重要性を桑田氏は説いているように感じます。

名言からの学び

・過去・未来に執着せず、今この瞬間を軸に生きる。

・日々をなんとなく過ごすのではなく、人生ビジョンに向けて行動する。

・時代と共に考え方も変わる、常識を疑え！

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